Druck が提案するコストの効率化ソリューション: オートクレーブの高精度圧力コントロールによる事例
お客様: コンポジット・オートクレーブ製造業者
業 界: 工業用オートクレーブ
アプリケーション: オートクレーブ環境制御システム
ソリューション: Druck UNIK5000 圧力センサーによる、オートクレープ用システムのコスト及びメンテナンスコストの削減と性能向上。
中国に拠点を置く、ドラックのあるお客様で、カーボン・ファイバー・コンポジット用オートクレーブの製造におけるマーケットリーダーとして知られています。。
そのオートクレーブで生産されるコンポジット材料は宇宙船、民間及び軍用の航空機、衛星、特殊車両等に広く用いられています。
このお客様のオートクレーブは、加圧勾配、延長時間、減圧勾配のプロセスを通して行われるコンポジット材料のキュアサイクル(注 加圧・減圧のタイミングをキュアサイクルという)における内圧を指定のレベルに設定できるように設計されています。モジュール化された制御弁は、これを実現するために、正圧から負圧まで制御し、正確な繰り返し性の高い圧力センサーを必要とします。
オートクレーブ制御システムには50個もの圧力センサーが配置されています。競争力のある価格を維持する上で、その正確さと信頼性は特に重要です。もし制御弁に供給される圧力値が信頼できなければ、コンポジット材料が形成されるための正しい圧力が供給されません。同様にもしすべての圧力センサの繰り返し性が悪い場合には、立体的に統一された圧力の印加を妨げ、形成されるコンポジット材料の品質に影響を与えます。SCADAとPLC制御システムがコンポジット材料の問題解決に採用される一方で、このシステムに用いられる圧力センサーは負圧から静圧まで安定した計測を提供することを要求されます。これはオートクレーブ製造業者のお客様にとって困難を伴う課題です。
およそ50年にわたるドラックの圧力センサ設計製造の経験は、正確で繰り返し性の高い圧力測定はドラックの技術の核心部分です。お客様の抱える経済的課題の解決として、ドラックは構成可能なモジュラー型圧力計測プラットフォームUNIK5000を用いて以下のような提案をいたしました。
- 圧力計測プラットフォームであるUNIK5000は、あらかじめ用意された多様なコンポーネントを用いてカスタマイズでき、ドラックがコスト削減効果の高い圧力センサーを、短納期で大量生産することを可能にし、顧客自身がジャストインタイム生産を行うことを可能にします。
- この圧力センサーはシリコンピエゾ抵抗式技術を使用し、そのパフォーマンスと低いヒステリシス、温度ヒステリシス、長期にわたる繰り返し性に優れていることで有名であり、オートクレーブで使用される全体の圧力カーブにわたって、正確さ、安定性、繰り返し性の高い測定を確実にします。
- UNIK5000の堅牢なデザイン、組付け、信頼性と製品の品質は、お客様の製品のブランドイメージを高める一方で、その資産費用を削減できるという恩恵をもたらします。
中国にも拠点をもつドラックは、アプリケーションエンジニアと技術営業のチームがお客様の要求の詳細を対面で協議することができました。
これにより、お客様はプロジェクトに残された予算の範囲内で、正確な圧力センサー・ソシューションを技術要求に応じて設計することが実現しました。
最適なセンサー構成を決定したのち、ドラックは短納期で製品サンプルを出荷し、お客様がこのアプリケーションにUNIK5000圧力センサーを持続的に使う利点を具体化することができました。ドラックと競合他社の比較評価が行われ、ドラック製品は同様な仕様の他社製品のパフォーマンスを上回りました。ドラックはこのプロジェクトの入札に成功し、それによってお客様はUNIK5000の短納期で入荷でき、エンド・ユーザー様に対しても、速やかに新製品の開発でき、また既存の製品のアップグレードを可能とすることで、確かな優位性を築くことができました。
ドラックの定評のある製品品質の高さと信頼性さに加え、特徴であるシリコンピエゾ抵抗式技術による優れた長期安定性が、圧力センサーを使うお客様の稼働コストを下げることに繋がったのです。つまり、圧力センサーのサプライヤ―に通常要求される校正期間のインターバルを伸ばすことで実現したといえるでしょう。