ガス供給におけるリスク低減と運用能力の改善事例
お客様: 世界的知名度のあるガス供給複合企業
産業分野: オイル&ガス
アプリケーション: ガス供給
ソリューション: ドラックDPS5000 I²Cデジタル・圧力センサー
ガス爆発の事象は比較的稀ではあり、ガス供給ネットワークの正確な管理で防止することが出来ます。
ガス供給ネットワーク(GDN=gas distribution network)は輸送システムで家庭や商業、工業向けにサービスを提供します。典型的なガス供給システムはパイプラインから来ており高圧で運用されます。高圧にすることでGDNは国を越えて大量のガスを輸送する事ができます。家庭や商業、工業用には、ガスを受け取るために減圧しなければなりません。
ガス・レギュレータ―(GR=Gas regulator)は一定の減圧された圧力を出口で調整するのに使用され、天然ガス業界では広範囲にわたって使用されています。GRは設備の損傷を防ぐため、また爆発を招く極端な状況を回避するため、下流の圧力が基準限度以内かをモニターする必要があります。これらの機械的レギュレータ―は高度な信頼性があります。しかしながらいくつかの理由のために障害が発生する可能性は否定できません。例えば、物理的ダメージや機器の故障、ガス中の不純物の存在です。
この低い故障率は、ガス・レギュレータ―の故障に対しても高い確度が要求されるような危険性が高いアプリケーションではドラックのお客様にとって許容できないものでした。
これに対するお客様のソリューションは、ガス・レギュレータの下流に遠隔圧力モニタリング装置を取り付けることでした。これらはバッテリ駆動で、携帯電話網に接続されています。もし圧力が現在の限度値を外れると現場のエンジニアに、動作点検と、必要であれば現場を保全するようにメッセージを送ります。ガス・レギュレータ―の動作状況はメンテナンスを必要とする兆候とともに記録され定期的に送信されます。どのような警告または故障も直ちに配信されなければならず、それゆえ圧力センサーの正しい動作は、危険が見逃される可能性だけでなく、性能の劣った圧力センサーによる誤報に起因するエンジニア派遣の時間と費用の浪費を防ぐためにも極めて重要です。
歴史的に誤報のよく知られた原因の一つは、低温環境下における圧力センサの不正確な出力です。これは高度に訓練されたエンジニアを(時には夜間に)正常範囲で動作しているガス・レギュレータと間違った出力をしている圧力センサーを確認するだけのために派遣する、エンド・ユーザーにとっては重いコスト負担です。
このアプリケーションにおけるドラックDPS5000 I²Cデジタル圧力センサーの導入は大きなメリットをもたらしました:
ドラックDPS5000 I²Cデジタル圧力センサーは高いレベルの精度と広い動作温度範囲をもたらし、多くのsつりょくセンサーが精度を維持するのが困難な、-40℃の低温下での使用を可能にしました。
ドラックDPS5000 I²Cデジタル圧力センサーの通信プロトコルを使用することで、電子設計エンジニアがマイクロプロセッサ―ベースでのシステム設計をするのを容易にします。また要求がないときにセンサーが自動オフすることで消費電力を節約しバッテリーの駆動時間を延ばします。
完全溶接されたステンレス製圧力ポートと本質安全防爆認定はドラックDPS5000 I²Cデジタル圧力センサーをガス監視環境に統合することを容易にします。射出形成によるモールディングは、本来は水位監視アプリケーション用にデザインされたものですが、オールウェザーでの屋外使用を信頼できるものにしました。
最後に、圧力モジュール(ドラック社内で製造され圧力センサーの核となるコンポーネントを構成する)の優れた長期安定性は、長期間精度を保ち、再校正間隔をのばします。結果としてお客様が、精度が低く安定性の劣るセンサーに起因する頻繁な再校正や、そこから生じるダウンタイムによる経理的コストを節約しました。