![What is determining geometric unsharpness in radiographs?](/sites/bakerhughes/files/styles/small_2_1_768x380_/public/2023-08/headerimage_general_11.png?h=a141e9ea&itok=OK6naYES)
X 線写真の幾何学的不鮮明さは何で決まるか?
1. 幾何学的影響:
- 線源のサイズ
- 線源と対象物の距離
- 欠陥とフィルムの距離
2. フィルム特性 (画質に影響します):
- 粒状
- コントラスト
- もや
- もともとの不鮮明さ
3. 適用される放射線の質。
X 線写真の幾何学的不鮮明さは何で決まるか
幾何学的な不鮮明さ
X 線管と放射線源は、必ず一定のぼけを含む X 線写真を生成します。この「幾何学的不鮮明さ」は (図 1-11 の Ug)、焦点や線源のサイズの有限次元によるものです。
この不鮮明さの度合い (Ug) は、次の方程式で求められます。
フィルムから最大の距離にある欠陥に関係する Ug の最大値 (この場合 a = t) は、公式で計算できます。
例 C のように、この状況では、欠陥の 2 つの端の不鮮明な画像は重なることがあります。 結果として、画像 C は不鮮明になるだけでなく、ポイント線源の画像 A や比較的小さな線源の画像 B と比べてコントラストが落ちます。
もともとの不鮮明さ
X 線を直接受けたハロゲン化銀結晶は銀の粒を形成するだけでなく、(程度はやや落ちるものの) 周囲に多くの乳剤を形成します。 この断面は「もともとの不鮮明さ」または「フィルムの不鮮明さ」Uf を表しています。
幾何学的不鮮明さが存在しなくても、放射線エネルギーが高い場合、「もともとの不鮮明さ」と呼ばれるフィルムの不鮮明さが発生することがあります。 厚さが均一でない鋼のテストプレートが高エネルギーの X 線で 放射線撮影されると、「ステップ」の画像の A から B へフィルムの密度が徐々に移行します。
もともとの不鮮明さがない場合、図 3a-11 のように、フィルムは 2 つの密度間の移行を鮮明に示すでしょう。 実際に、画像における密度の変化は、図 3b、3c、3d-11 に示されています。
この移行エリアの幅 (Uf) (㎜ 単位で表示) は、フィルムの不鮮明さの尺度となります。
表 1-11 と 図 4-11 は、さまざまな放射線のエネルギーレベルで放射されたフィルムのもともとの不鮮明さについて、実験的に判断した値を示しています。 これらの値は、フィルターと薄い鉛増感紙の使用に基づいています。増感紙が厚いと、値はやや高くなります。 鉛増感紙を使わない場合、Uf は 1.5 から 2 倍小さくなります。 Uf は、主に放射線強度と使用される増感紙の種類の影響を受けます。フィルムのタイプはほぼ関係ありません。
フィルムと増感紙の距離は、Uf の値にとって非常に重要です。
フィルムと増感紙がきちんと接触していることが必要不可欠で、これはフィルムと増感紙を一緒に真空パックすることで解決できます。
上記の情報から、Uf は放射線エネルギーが高いほど増えることが推察されます。
不鮮明さの合計
フィルムの不鮮明さの合計 Ut は、Ug と Uf の組み合わせによって決まります。 2 つの値をただ合計すれば Ut の数字になるわけではありません。
実際には、次の公式によってフィルムの不鮮明さ Ut の近似値を求めることができます。
大まかに、不鮮明さの片方の値 (Ug または Uf) がもう片方の値よりも 2 倍大きい場合、不鮮明さの合計は大きい方の値と等しくなります。不鮮明さの両方の値が等しい場合、不鮮明さの合計は単一の値の約 √2 = 1.4 倍になります。
必要に応じて、焦点とフィルムの距離を増やすことで、Ug を減らすことができます。 逆 2 乗の法則により、露光時間が極めて長くなってしまうため、これは限られた範囲でのみ行うことができます。 妥協案として、焦点とフィルムの最適な距離 F は Ug = Uf となる距離とします。
結果として、線源とフィルムの距離を増やすことで、Ug を必要な値まで削減することができます。 ただし逆 2 乗の法則の観点から、露光時間が極めて長くなってしまうため、この距離を制限なく増やすことはできません。 この公式は、欠陥とフィルムの距離が離れるほど幾何学的不鮮明さが重要になることも示しています。
しかし、焦点サイズが 10-50 µm の範囲でマイクロフォーカス X 線管を使用した場合、特殊なケースが発生します。 そのような小さな焦点サイズでは、線源と試料の距離を短くし、試料とフィルムの距離を長くすることで画像を故意に拡大することができ、Ug は許容可能な小さな値を保持します。
「拡大投影法」と呼ばれるこのテクニックのメリットは、写真の画像に必ず存在する粒度が小さな欠陥の判別性において、それほどかく乱要素でなくなる点です。
図 2-11 は、焦点サイズよりも小さい欠陥の画像に対する幾何学的不鮮明さの影響を示しています。